CIDR / サブネット計算機
IPアドレスとCIDR表記を使用してネットワーク情報を計算するツールです。サブネットマスク、使用可能なホスト数、IP範囲などを自動的に計算します。
主な機能
- IPアドレスとCIDR表記の入力
- サブネットマスクの自動計算
- ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスの計算
- 使用可能なIP範囲の表示
- 総ホスト数と使用可能なホスト数の計算
- IPクラスとタイプ（Private/Public）の識別
- バイナリ表現の提供
- 5つのサンプルテンプレート
CIDR表記とは？
CIDR（Classless Inter-Domain Routing）は、IPアドレスを効率的に割り当ててルーティングするための方法です。
表記形式
IPアドレス/サブネットマスクビット数
例：192.168.1.0/24
一般的なCIDR表記
| CIDR | サブネットマスク | 使用可能なホスト数 | 用途 |
|---|---|---|---|
| /8 | 255.0.0.0 | 16,777,214 | 大規模ネットワーク（Class A） |
| /16 | 255.255.0.0 | 65,534 | 中規模ネットワーク（Class B） |
| /24 | 255.255.255.0 | 254 | 小規模ネットワーク（Class C） |
| /28 | 255.255.255.240 | 14 | 非常に小さいネットワーク |
| /30 | 255.255.255.252 | 2 | Point-to-Pointリンク |
| /32 | 255.255.255.255 | 0 | 単一ホスト |
用語説明
ネットワークアドレス
サブネットの最初のIPアドレスで、ネットワーク自体を識別します。
ブロードキャストアドレス
サブネットの最後のIPアドレスで、そのネットワークのすべてのホストにメッセージを送信する際に使用されます。
使用可能なIP範囲
ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスを除いた、実際にホストに割り当てられるIPアドレスの範囲です。
ワイルドカードマスク
サブネットマスクの逆で、主にACL（Access Control List）設定に使用されます。
使用例
小規模オフィスネットワーク（/24）
IPアドレス：192.168.1.0
CIDR：/24
サブネットマスク：255.255.255.0
使用可能なIP：192.168.1.1 ～ 192.168.1.254
合計254個のホストが使用可能
中規模企業ネットワーク（/16）
IPアドレス：172.16.0.0
CIDR：/16
サブネットマスク：255.255.0.0
使用可能なIP：172.16.0.1 ～ 172.16.255.254
合計65,534個のホストが使用可能
非常に小さいネットワーク（/28）
IPアドレス：192.168.1.16
CIDR：/28
サブネットマスク：255.255.255.240
使用可能なIP：192.168.1.17 ～ 192.168.1.30
合計14個のホストが使用可能
プライベートIPアドレス範囲
プライベートIPはインターネット上で直接ルーティングされず、内部ネットワークでのみ使用されます：
- Class A：10.0.0.0 ～ 10.255.255.255（/8）
- Class B：172.16.0.0 ～ 172.31.255.255（/12）
- Class C：192.168.0.0 ～ 192.168.255.255（/16）
活用のヒント
-
ネットワーク設計：必要なホスト数を考慮して適切なCIDRを選択してください。
-
サブネット分割：大きなネットワークを複数の小さなサブネットに分けて効率的に管理できます。
-
セキュリティポリシー：サブネットを分けて各ネットワークに異なるセキュリティポリシーを適用できます。
-
IP割り当て計画：使用可能なIP範囲を確認してホストにIPを体系的に割り当ててください。
-
ルーター設定：CIDR情報を使用してルーターのルーティングテーブルを設定できます。
実践活用例
AWS VPC設計
VPC CIDR：10.0.0.0/16
パブリックサブネット1：10.0.1.0/24（254ホスト）
パブリックサブネット2：10.0.2.0/24（254ホスト）
プライベートサブネット1：10.0.10.0/24（254ホスト）
プライベートサブネット2：10.0.11.0/24（254ホスト）
オフィスネットワーク分割
本社：192.168.1.0/24
支店1：192.168.2.0/24
支店2：192.168.3.0/24
VPN：192.168.100.0/24